【あだぷてぃぶ・りーだーしっぷ Adaptive Leadership】
ハーバード・ケネディスクールのロナルド・A・ハイフェッツ教授が提唱するリーダーシップのスタイル。
組織が抱える問題は、既存の方法で解決できる問題である「技術的問題(technical problem)」と、既存の方法で一方的に解決ができない、複雑で困難な問題、「適応課題(adaptive challenge)」の2種類があるとハイフェッツ教授は述べています。
あふれるほどの時間、エネルギー、技術、経験を投じても、私たちがなお解決できずにいる問題のほとんどが、「技術的問題」ではなく「適応課題」だということ。そして、私がこれまでのキャリアを通じて見てきた彼らの失敗の最大の原因は、向き合っている問題が「適応課題」であるにもかかわらず、それを「技術的問題」として扱ってしまうことだ
引用元:最難関のリーダーシップ変革をやり遂げる意志とスキル (Japanese Edition) (Kindle の位置No.19-22). Kindle 版
現代社会においては、技術的な問題の多くは解決が可能になったものの、実際にはその問題が解決できていない本当の理由は、それが適応課題であるということを認識する必要があるということです。
例:テレワークを推進する
技術的問題 労務管理方法を変更に対応し、自宅で仕事ができるように機器を揃える
適応課題 メンバー間のコミュニケーションをどのようにとっていくかを検討し、メンバーの理解を得る
そして「適応課題」に取り組む力を持ったリーダーシップを「アダプティブ・リーダーシップ」と呼びます。複雑で変化の早い現代社会で必要とされるリーダーシップであると言えるでしょう。
参考書籍
「最難関のリーダーシップ ― 変革をやり遂げる意志とスキル」
ロナルド・A・ハイフェッツ(著)、マーティ・リンスキー(著)、アレクサンダー・グラショウ(著)
英治出版