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執筆者の写真吉田 裕美子

トランジションとは何か? The ART of Transitionの中で "きっと" 見えてくる組織変革の重要な視点

トランジションデザイナーの吉田です。


10月10日(木)に、私たちHyper-collaborationの設立1500日記念のイベント、The ART of Transitionを開催します。



The ART of Transition


ここまで、どのくらい多くの方々にご支援いただき、また共に道を歩んでいただいてきたかを振り返ってみると、有り難さで胸が熱くなります。


決して自分たちだけでは成し得ないことが、お客様との協働、パートナーさんとの協働があり、さらに、様々なお友達、仲間の方々の励ましやご支援、時には泣きつく・・という様なことも受け入れてくださった方々いてくださったから、この期間にこの様な体験をさせてもらえたのだと感じ、感謝と共に、様々な方々のお顔が浮かんできます。一人で歩いてきたら、とてもじゃないですが、このような旅はできませんでした。


今回のイベントは、そのような我々の旅のいくつかのシーンを、お客様やゲストスピーカーの方々に語っていただくことで共有させていただき、変化の激しい時代においてどの様に "トランジション" を起こしていくのか、学びの機会、そして新たなつながりを形成する機会になればと思って企画いたしました。



私たちは、Hyper-collaboration Management Model というモデルを構築し、組織のマネジメントを変革することを通じて、より自律的であり、人を助けたり、助けてもらったりする中で生まれる幸福感に満ちた社会に変化していくことを目指して、この1500日間の活動を続けてきています。




創業当時、「変化」や「変革」ということに対して、「チェンジ」という言葉はそぐわない感覚が私にはありました。現代のビジネス環境において、「変化」は避けられないものとなっていますが、単なる変化(チェンジ)ということより深い意味を持つ表現はないか・・と探究した結果、出逢った言葉が「トランジション」でした。


このブログ記事では、チェンジとトランジション、この2つの概念の違いと、トランジションを実現していくためのデザインのポイントを、イベントの内容と共にご紹介して行きます。



チェンジとトランジションの本質的な違い


私たちは、チェンジとトランジションを以下の様に区別して捉えています。


チェンジ

  • 外部的で可視的な変化

  • 特定の結果や目標に焦点を当てる

  • 比較的短期間で達成される


トランジション

  • 内部的で心理的なプロセス

  • 変化に伴う感情や思考の移行に注目

  • 長期的で段階的な進行


つまり、チェンジが「何が」変わるかに注目するのに対し、トランジションは「どのように」人々がその変化を受け入れ、適応していくかに焦点を当てます。


私たちは、人の内的な変化も含めた長期的、段階的な変化がなければ、組織変革は起こり得ないと判断し、トランジションという言葉を用いると同時に、その変革の中核に、「こころの知能指数」とダニエル・ゴールマンが名付けたEQ(感情知能)を活用するリーダーシップを置いています。


The ART of Transitionでは、セッション3のセッションコンセプトをトラクション(牽引力)とし、変化を牽引していくために必要なEQリーダーシップに関する気づきをAJS株式会社 人材育成センター センター長、山本さんにお話しいただきます。


ビジネスの世界で、「感情」という言葉は、どちらかと言うと扱いにくい・・・もしかすると「扱ってはならない」ものとして認知されていた側面があるかもしれません。旭化成様という長い歴史を持つ企業を、ITという側面から長年支えてこられているAJS様に於いても、それは同様のことだったかと思います。山本さんには、昨年度のThe ART of DXにもご登壇いただいていますが、組織変革に長年携われてきたからこその発見が当日の聴きどころと思っています。


【Session3】 コンセプト Traction(牽引力) 「(仮)EQリーダーシップ開発による組織牽引力向上への取り組み」 スピーカー:山本 慎治 氏(AJS株式会社 コーポレート本部 人財育成センター センター長) 


チェンジとトランジションの違いについてお伝えしたところで、では、トランジションをデザインしていくために重要なことは何か、今日は2つの点をご紹介します。


組織のトランジションデザインに於いて重要なこと1:リフレーミング


人の内的な変化の重要性をお伝えしたところではありますが、人の気持ちだけ、内面だけが変わると言うことは、なかなか起き得ませんし、逆に、外側の変化に人が適応できなければ、本質的な変化にはなりません。それらには、相互に影響し合っている部分があり、そこにトランジションデザインのキーとなる部分があります。


特に大きな組織であればあるほど、複雑に入り組んだ状況の中で、人は習慣的な行動選択、ものの見方をしており、そのフレームを変えていくことは内側からだけでは変えにくいところがあるのです。


私たちは、組織変革の中で、フレームを変えていくことをデザインに盛り込み、トランジションを促進して行きます。新しいやり方を導入する前に、新しいフレームで今やっていることを捉え直すということです。この異なるフレームで捉え直すことをリフレーミングと言います。


The ART of Transitionにおいては、様々なリフレーミングが起きていることをご紹介して行きますが、特に、セッション2では、セッションコンセプトとして、リフレーミングをおき、株式会社フジタ様の施工管理に関する教育の変革についてお話しいただきます。


産業として長い歴史を持つ建設業において、リフレーミングは難しいと感じられる方もいらっしゃるかもしれません。人は、慣れ親しんだ物事の捉え方の中で、文化、そしてそれを支えている言語を作り上げてきており、その期間が長ければ長いほど、より一層その捉え方を変えることを難しくしていく側面があるからです。


ご自身も様々な施工管理に関わられ、大きな成果を出してこられた所長の経験をお持ちであり、現在は、研修センター長をされている古郡さんのお話しから、何をどう捉え直したのか、フジタ様全社での取り組みをぜひお聞きいただければと思います。


人事、人材開発部門の方々にとっては、HRBP(事業部門のパートナーとしての人材戦略)という視点でも発見が多いセッションとなるのではないかと期待しています。


【Session2】 コンセプト Reframing(リフレーミング) 「施工管理はなぜ難しいのか プロジェクトマネジメントの枠組みで捉え直した新しい所長教育のあり方」 スピーカー:古郡 健一 氏 (株式会社フジタ 経営改革統括部 研修センター センター長)

組織のトランジションに於いて重要なこと2:アジャイル


かつては、ITテクノロジー関係の方々のみが使用する言葉だったかもしれませんが、今、「アジャイル」という言葉はすっかり一般的な言葉となったのではないかと思います。


変化に俊敏に適応するという意味合いがある「アジャイル」ですが、抽象的な内容から、実際の活動に落とし込むことの難しさ、あるいは、ITテクノロジー系以外の仕事に役に立つのか、ましてや経営の視点としてどの様に考えていけば良いのか、なかなか把握しにくいと感じられる方もいらっしゃるかもしれません。


ビジネスの世界では、成果に着目することは欠いてはならない要素ですが、成果を生み出すために、1人ひとりがどの様に行動選択しているかに目を向けると、ヒントがあると私は考えています。つまり、人はどんな時でも、自覚的であれ、無自覚であれ、「こうすると、良い結果になるのではないかな?」と思考している部分があります。でも、結果は毎度うまくいくわけではありません。


この「こうすると、良い結果になるのではないかな?」という施策と、「結果はどうだったのだろう?」の結果を確認する間隔が広ければ広いほど、実は、良い方向に向けていくことは難しくなります(下にイメージを示します)。


アジャイルのイメージ


私たちは、この施策と施策実施の検証、検証結果から学習したことを次の施策に活かすということを無自覚でも一定量行っていますが、無自覚だと、検証のタイミングが少なすぎたり、検証結果から学習することができなかったりします。


どこかに正解が転がっているような時代ではなくなりました。

本当に成し遂げたいことは何かというビジョンを持つことと、そこへ向けて、あれこれ試行錯誤、実証実験を行いながら、私たちは毎日のように学習を続ける学びの旅の渦中に常にあるのだと思います。


そして、もちろん、経営者もこのような検証と検証結果の確認を意図的に行い、その内容から探究的に学習していくことが強く求められています。このアジャイルという探究的な学びの道のりを共に辿ることがトランジションの筋力となり、同時に組織が変化に適応するしなやかさも醸成していくのではないでしょうか。


The ART of Transitionでは、セッション1のセッションコンセプトをアジャイルとし、ビジネスエンジニアリング株式会社 取締役の宮澤さんにお話しいただきます。

『未来まで、よりそい抜く』というブランドステートメントの中で、宮澤さんの探究的な経営の視点は、まさにアジャイルであり、私も常に刺激と学びをいただいている方です。


【Session1】 コンセプト Agile(アジャイル) 「『未来まで、よりそい抜く』経営の実現に向けたチームづくり 〜ハイパー・チームマネジメントの取り組み」 スピーカー:宮澤 由美子 氏 (ビジネスエンジニアリング株式会社 取締役 ソリューション事業本部副事業本部長)



トランジションは、組織がより深く、持続可能な変革を実現していくために、そして、現代社会の複雑な変化に適応していくために、単なる表面的な変更ではなく、人々の内面的な移行プロセスを重視する考え方です。


トランジションを通じて、組織は新たな意味や可能性を発見し、より強靭で適応力のある存在へと進化していくことができると私たちは考えています。The ART of Transitionで、みなさまとその可能性を対話できればと思っています。



ゲストセッションもお楽しみに!


The ART of Transitionの最後のセッションでは、ゲストスピーカーをお呼びして、トランジションの世界観を深めて行きます。


現在、最終調整に入っていて、間もなく素敵なゲストスピーカーをご紹介できますので、まずは、お席を確保しつつ、楽しみにお待ちいただければと思います。



以下でお申し込みを受付中です!

お誘い合わせの上、お越しいただければ幸いです。お待ちしています。



 

The ART of Transition

Hyper-collaboration設立1500日記念イベント


日時:2024年10月10日 18:00 – 21:30

場所:東京都渋谷区神宮前1丁目14−30 WITH HARAJUKU 3F



 


 

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