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執筆者の写真Hiroaki Terashima

「アーキテクチャとしての人的資本投資」出張 Mini ATD23報告会@GxP


ATD23報告会@Gxpのカバー画像

こんにちは、Hyper-collaboration、トランジション・デザイナーの寺嶋です。


昨年の12月に続き、グロースエクスパートナーズ株式会社様(以下GxP)からのご依頼で、参加者と内容を変えて(ディスカッションパートを多めにし)、2月16日に「出張Mini! ATD23報告会」を実施しました。


前回のブログ「DX推進の加速を目指して。」出張ATD23報告会@GxPと同じく、企画を立案したグロース・アーキテクチャ&チームス株式会社(Graat)取締役の浅木麗子さんにこの報告会の狙いや、GxPさんが目指す人的資本投資とはどのようなものなのかを伺いましたのでインタビュー形式でお届けします。


開会の挨拶をしている浅木さん
開会の挨拶をしている浅木さん
組織としてのアーキテクチャ、人としての有機性、双方の成長を目指して

Hyper-collaboration寺嶋広明(以下、寺嶋):

昨年の12月に続いて第2回目のATD報告会でしたが、今回実施した目的はどのようなものだったのですか?


Graat浅木麗子さん(以下、浅木):

そうですね。前回はGxPグループのGM(ゼネラルマネジャー)を対象として実施したのですが、その実施報告をグループ戦略室という経営サイドのミーティングでしました。その際にこの内容を現場マネジャーに対しても伝えたいという提案をしたところ、代表の渡邊さんからも、「(ATD報告会は)自分も含め、参加者での対話が進んでとても良い会だと思ったのでぜひやろう」ということになりました。またアンケートの結果、参加したGM陣からも「ぜひ現場マネジャーにも同じように思考と対話の機会を持ってほしい」という要望がありました。


寺嶋:12月に開催した時には参加者選定で迷われて、まずは影響力のあるGMを対象にしたということでしたよね。


浅木:はい。会社の方針として人材育成・人的資本投資を真剣に考えているのですが、このATD報告会を通じて、まず初めは大きな方針、つまりアイデンティティとしてGM陣にそのことに合意してもらい、実際にフロントラインメンバーに接する現場マネジャーにはフレームワークとして学んでもらい活用してもらうという2段がまえの構成を考えていました。


寺嶋:今回のアンケート結果からもわかりますが現場マネジャーの皆さんも社内での対話の重要性について重視しているのが分かりましたね。


浅木:そうですね。とはいえ、これは同じ情報をGMと現場マネジャーにインプットすると社内のコミュニケーションが良くなるというレベルの話ではなく、企業のアーキテクチャをより機能するものにしていくための戦略と考えています。


寺嶋:もう少し詳しく教えてもらっていいですか。


浅木:はい。前回お伝えしたように、今、会社が大きな成長期を迎えているんです。社員も増えて、人数だけではなく国籍などの多様性も増えていて、それに対応するために仕組みやルールも増えていくなか、機能するアーキテクチャを構築していく必要があると思っています。でも、その仕組みやルールが整っていっても中にいる人たちがそれを腹落ちして使えるようにならないと全く意味をなさないんですよね。会社としては仕組みやルール整えながら拡大・成長していく。一方、中にいる人たちはその機能の一部ということではなく、有機的な存在で自由に思考し成長していく必要がある。その両面があって初めてエコシステムとしての企業が成り立つと思っています。


寺嶋:なるほど。いわゆるアーキテクチャと言っても、整然と区分けがされたものというよりも複雑系なシステムだということですね。


浅木:そうですね、ホリスティックなものというか。言葉だけで表現するのはかなり難しいですが。


寺嶋:でも、そもそも自然界ってそいういうシステムで成り立っているんですよね。


浅木:はい。組織化していくと仕組みやルールが増えていくのは当たり前なんですが、それに中の人たちが合わせていくのではなく、その仕組みやルールは人を縛るためにあるものではないという理解の上で自分たちなりの思考、行動を選択して結果を出していくというのが大切なことなんだと思います。そのための人的資本投資であると考えています。

人的資本投資で実現する多様性、そしてレジリエンス

寺嶋:人的資本投資がここ数年重視されており、その実行のために教育予算を確保して、階層ごとや部門ごとに必要な知識、スキルなどの教育を施すということになりがちである例をたくさん目にするようになりました。最終的にそれらの知識、スキル、テクニックは必要になってくるんですが、「何のために」「誰のために」という問いかけが抜けてしまうと結局その学びが生かされないままになってしまうということが起きてしまうんだと思います。なので、まずGxPさんでは企業というアーキテクチャをきちんと機能させるため、中にいる人たちがどのように成長するべきかという一貫したメッセージを届ける必要があるということでこのATD報告会という機会を設けたということですね。


浅木:GxPにとっての一貫したメッセージとは、「人の成長が企業の成長を実現するということ」だと考えています。そのためには役員を含めた従業員、皆が自分本来の軸を成長させていくことが大切です。社会の状況からどうしても自分の軸を外に求めてしまう傾向がある中で、GxPらしい人的資本投資を行っていきたいと思っています。じゃあ、GxPらしい人的資本投資って何かという言うと、人の成長ということを考えた時に、それってリニアなものじゃなく、また方向性も多様であるということがベースになっていると思っています。多様性がある方がシステムとして強いというのは、先ほど寺嶋さんが言ったように自然界を見ても明らかなことなんですよね。その多様な成長が支えとなり、我々が持っている価値をより多くの人に届けることができる。そのような企業として拡大・成長していきたい。それが結果的に顧客企業の価値向上を通じ、社会に革新をもたらすということにつながっていくと思います。


寺嶋:すごく同感してます。


浅木:そんなことを言っている私ですが、実は、この多様性というのがよくわからなかったんです。私は何か発想して行動に移すときにあまり迷わない。リスクを考えることも少ないんです。思いついたらやっちゃえばいいし、ダメだったらやめればいいと思っちゃうタイプなんです。でも周りを見ると行動する前に悩んでいる人が多いのが不思議でしょうがなかったんです。


寺嶋:そうなんですか?何がきっかけでそれが変わったんですか?


浅木:ある時にコーチングを学び出したんです。それで人には類型というものがあり、そして人によって根源となる感情が違っているということを知り、自分とは違うタイプの人がたくさんいることを知りました。そして相手との差異を真剣に受け止めることにより、受容や容認ということの大切さを実感したんです。人にはいろんなタイプがあるからいろんないざこざも起きるけど、それを受け容れ、乗り越える時にしなやかな力、つまりレジリエンスが生まれるというふうに思えるようになりました。


寺嶋:学術的に、理論で分かったというのではなく、身で学んだという感じですね。


浅木:今回の参加者アンケートでもわかるように、ワークショップに組み込まれていたフレームワークとして「いざこざの診断」にみんな興味があったようです。これが現実なんだと思います。だからこそ混沌とした社会の中で、会社も従業員も抱いている違和感のようなものにきちんとフォーカスし、それを解決していくような施策を進めていくことが大切であると認識しています。

その違和感を浮き彫りにするということでも、今回のATD報告会、Mini ATD報告会という流れはとてもいいものだったと思います。


寺嶋:企画してくださりありがとうございました。そして、早いもので5月にはATD ICE 2024が開催され、今年も吉田さんが訪米することになっています。またたくさんの情報を入手してくることになると思うので、共有の機会をいただければと思います。


浅木:はい、楽しみにしています。


 

以上、出張 Mini! ATD23報告会@Gxp編インタビューをお届けしました。

GxPさんのように人材・組織開発のきっかけとして我が社、我が組織でもATD23報告会を実施してみたいという方はこちらよりお気軽にお問い合わせください。


 

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