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ATD23報告会 Yumiko Yoshida's EYES 〜フレームワークの体験を通じて確認する、世界が準備しているデジタル時代の人と組織の成長の方向性〜 開催レポート

更新日:2023年10月30日


ATD23報告会
ATD23報告会 会場の様子

こんにちは、Hyper-collaboration、トランジション・デザイナーの寺嶋です。


いまだに暑さが厳しい東京ですが、今よりも太陽高度が10度は高く、信じられないくらいに暑かった、2023年8月8日(最高気温35.9℃)にATD23*報告会を開催しました。

ご参加いただいた方々、うだるような暑さの中、お越しいただきありがとうございました!



この報告会は、今年の5月にサンディエゴで開催されたATD-ICE*の300あるセッションの中から、弊社代表、吉田さんの目で集めた「これからの日本企業によって有益であろう情報」を関連づけながら報告をするという企画でしたが、ご用意した席は全て事前予約で埋まるというご期待を受けての実施となりました。


今回のブログではその様子をダイジェストでお届けします。


目次

(クリックで各セクションに飛びます)




アジェンダ

当日のアジェンダこのようなものでした。



では、順を追って当日の内容を簡単にふりかえってみます。


1. 全体テーマとしてのRethinking:アダム・グラントの基調講演より

書籍『THINK AGAIN 発想を変える、思い込みを手放す』の著者アダム・グラントの基調講演は、変化の激しい現代での、自らの人的ネットワークを築く際の注意点や、自身のマインドセットを見直すことが重要さについての報告でした。 人的ネットワークを構成するタイプを横軸「GIVER」「TAKER」 、 縦軸「AGREEABLE」「DISAGEEABLE」の4象限に分け、重要視すべきタイプは「GIVER」で「DISAGEEABLE」なタイプ、つまり「あえて耳の痛い助言・忠言をしてくれるタイプ」の人であり、そのような人物と繋がりもつべきであるということでした。

GIVER

TAKER

AGREEABLE

​DISAGREEABLE

ここの人

そして科学者のように、「自分は間違っているかも」という視点をもち、自らのマインドセットを見直す必要があるということでした。



2. これからの学びの形とは:コホート・ラーニング、スキルベース学習


このセクションでは、学習に関する課題2つ「学びへのエンゲージメントをどのように創出するか」「どのように視野を広げるか」に有効である、コホートラーニングとスキルベース学習について取り上げました。

そしてここではスキルベース学習への理解を深めるために「スキルコンパス」というフレームワークを使用し、自らが習得したいスキルを「時間(Time)」「価値(Value)」「寿命(Longevity)」という指標で測ってみるワークを行いました。

そして、「ジョブ」「役割」「ケイパビリティー/コンピテンシー」「スキル」の関係性とそれらをコネクトして考えることの大切さについての報告がありました。

「採用を頭数(あたまかず)で行うことはもうやめよう」(スキルを見て採用しよう)という言葉が印象的でした。

またここでは、「タレント・モビリティー・アセスメント」というフレームワークを使用して、必要とされるマインドセットや文化の転換を確認し、その結果をチームごとにディスカッションしました。


タレント・モビリティー・アセスメント」を黙々と書き込む様子



3. L&D(Learning & Development 人材開発部門)の役割と教育設計


こちらのセクションでは、人材開発部門の役割の変化が、「大多数に教育を届けること」から、「社員が直面している複雑な問題解決を支援し、学びの形態をデジタル時代にフィットさせてるもの」に変化しているという内容の報告でした。

人材開発部門の呼び名も、TD(Talent Development)からL&D(Learning & Development )に変わってきているそうです。

そのひとつの事例として、キャタピラー社のリーダーシップ開発について報告がありました。



4. エグゼクティブの能力開発


今回の報告会で、参加者の皆さんの反応が一番大きかったのがこのセクションでした。ここで共有された情報は、「ある研究結果によると、権力者の脳は、共感や他者の視点に立つ能力に欠ける前頭葉損傷患者の脳に似てくる」ということでした。権力を持つだけで脳の損傷が起きるという情報はみなさんにとって大きな衝撃であったようでした。

そして、ある種の権力者とも言えるエグゼクティブの能力開発が、日本だけではなく、世界中で重要視されているということも驚きの報告でした。

実は現地サンディエゴのカンファレンスの場でも、このセッションは反響が大きかったそうです。

エグゼクティブの能力開発は、スマートフォンにアプリケーションを加えるような(「何かができるようになる」「スキルを手に入れる」)ということではなく、OSの入れ替えのような概念で行われる必要があるという報告が印象的でした。

またここでは、「上司やエグゼクティブに身につけてほしい能力やスキルは?」というテーマでグループディスカッションしました。


「上司やエグゼクティブに身につけてほしい能力やスキルは?」をワイワイと話す参加者


ここで、16:00だったらセーフというスライドが投影された時にはすでに16:20、ここから巻きに巻いての進行となりました(笑)




5. 人の問題とアカウンタビリティ


ここでは、エグゼクティブに身につけてほしいスキルの中にも含まれていた、EI(Emotional Inteligence:感情知能)に関連して、「ムードメーター」というフレームワークを使用し、自らの感情に名前を付け、その傾向を測り、それをもとにディスカッションするというワークを行いました。

また、新たなアカウンタビリティとして、コンシャスアカウンタビリティ(Conscious Acountability)という概念が紹介されました。コンシャスアカウンタビリティを向上するには、自分の気づきの中にどのくらい無自覚のジャッジメントが含まれているのか自覚する力が必要になります。

報告会の中では、ある動画を見た後に「Noticing Practice Worksheet:気づきの練習」というフレームワークを使用し、人の感情や関係性、職務の結果やパフォーマンスにについて考え、どのように他者に接し、成果やパフォーマンスを上げていくかをチームで対話するという時間をとりました。

さらには「いざこざの診断」というフレームワークを使用してマインドセットに対するペアワークを行う予定でしたが、時間が押していたため残念ながら実施できませんでした。



6. ふりかえり


ふりかえりは「シンプルなふりかえりのフレームワーク」を使用して行い、その内容をチームで共有しました。


参加者の皆さん同士で、視点の共通点や異なる点を話し合うことで、より学びが深まっていたようでした。



7. 人はなぜ集うのか?:プリヤ・パーカーの基調講演より


最後のセクションは、『最高の集い方―記憶に残る体験をデザインする』の著者であるプリヤ・パーカーのセッションから「人はなぜ集まるのか」というテーマでの報告でした。

リスクなくトランスフォームは起こらない。不健全な平和は、不健全な対立と同じくらい危険であるという言葉が心に残りました。



8. アンケートでふりかえるATD23報告会


ここでは参加者の皆さんにご協力いただいたアンケートの内容から報告会をふりかえってみます。


セクション別の関心度は以下の通りで、「エグゼクティブの能力開発」に一番関心があったことがわかります。

「エグゼクティブの能力開発」に関する参加者のコメント

グループワークで、全員がエグゼクティブに身に着けてほしいスキルは「他者への共感」「自分の内面(や弱さ)の開示」と答えたのが印象的でした。
エグセクティブの課題は、役割によって人間共通に起きる出来事、解法はとても人間らしいものであって、エグゼクティブも病気の人もそれほど違いはなく、関われる可能性があるのではないかと思ったから。

「これからの学びの形とは」に関する参加者のコメント

スキルストラテジーと5つのスキルカテゴリーは使えそう。キャリア>ジョブ>役割>タスク>スキル(ケイパビリティとコンピテンシー)という整理はスッキリ感がありました。
タレントマネジメントシステム導入検討中につき、社会人学習の動機づけとAIレコメンデーションによる支援の仕組みを知り、システム導入の目的とEラーニングの位置づけ、関係性を整理する上で大いに参考になった。

今回のセッションでご紹介したフレームワークで、ご自身で活用したいと思ったものを何か?の結果は以下の通りでした。

人の問題とアカウンタビリティのセクションで使用した「気づきの練習」が最も活用したいものとして挙げられていました。そして同じセクション内で時間がなく割愛してしまった「いざこざの診断」を活用したいと思ってくださった方が多いことがとても印象的でした。


報告会全体へのご感想もいくつかご紹介します。

学びの多い会でした。このように情報を公開して下さることが、まさにギバーであることを体現していると感じました。
ATDで入手した情報をお伝えいただけただけでなく、ワークショップ形式で実施してくださったので、とても楽しく参加できました。
自分ではなかなか手の届かない情報をご紹介いただきいつもありがとうございます。 また、ただ紹介するだけではなくて、吉田さんの視点からお話しいただけるのも嬉しいです。


9. トルティーヤでラップアップ


ご参加いただいた方々、改めて異様な暑さの中、原宿までお運びいただきありがとうございました。

そして献身的にスタッフとしてお手伝いいただいた方々にも深く感謝申し上げます!

報告会のあと、お時間に余裕があったスタッフの方々、参加者の方々とメキシコ料理を食べに行きましたが、いろんなふりかえりができて、美味しい料理とともに、この夏の良い思い出となりました!

ありがとうございました。


自身の好きなものをトルティーヤで巻いて食べる自由さが嬉しい


10. 出張ATD23報告会のご依頼お待ちしています!


上記の通り、本年のATD報告会を実施いたしました。

実は著作権の関係もあり、当日使用したスライドやフレームワークは本ブログでご紹介させていただくことができませんでした。そこで、Hyper-collaborationでは、ATD23報告会を自組織で開催したいというご要望がありましたら「出張ATD23報告会」を実施したいと思っていますので、ご依頼をお待ちしております。


というお話をちょっとしてみたところ、早速、なんと文部科学省の職員の方から有志勉強会の開催についてご依頼があり!8月29日に実施してまいりました(その模様はこちらのブログにてお読みいただけます)。


ご自分の所属する組織でもATD報告会を実施してみたいという方は、開催時期、規模、目的などをお聞かせいただき実施の検討をさせていただきますので、こちらよりお知らせください。



ATD23報告会について、この夏、メキシコ料理のほか、冷やし中華を堪能した寺嶋がお届けしました。

最後までお読みいただきありがとうございました。


 

ATD(Association for Talent Development)とは、1944年に設立された世界最大の人材・組織開発に関する会員制組織(NPO)であり、より良い世界の創造(Create a World That Works Better)をビジョンに、人材・組織開発に携わる全ての人々の知識習得・スキル向上を支援しています。本ブログではATDが年に一度行うイベント「ATD-ICE」(International Conference & Exposition)の2023年度版をATD23と略し、その報告会を開催させていただいた内容を掲載しています。

 

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