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社員が急にコロナで寝込んでも仕事が止まらない仕組みを作る方法:情報アーキテクチャという手法の活用

更新日:2022年12月2日

トランジション・デザイナーの吉田です。


先週は、非常にバタバタした1週間でもあり、経営において努力してきたことが緊急事態を支える力になっていることを改めて確認できた1週間でもありました。


ことの発端は、弊社の社員が新型コロナウイルスに感染し、急遽お休みになったという出来事です。


人は誰でも体調が悪くなったり、何らかの理由で予定されていた仕事を遂行できない状況に遭遇する可能性があります。こういった時に、経営者としてどう準備してきているかが問われるわけです。


私たちが創業以来力を入れていることの1つが、情報アーキテクチャという手法に則って、社内情報をいかに構造化して整理していくか、また、その構造に従って記録を残していくかということです。



なぜ、情報の構造化や、それに従った記録が必要になるのか


これらの取り組みの背景には次の2つの目的があります。


  1. 意思決定に必要なデータ収集にかける時間を最小化する

  2. さまざまな活動で得た情報/知見を再利用可能にする


私たちがお客さまに価値を提供するために、職務のパフォーマンスを上げていくことも必要ですし、同時に、社員が意欲を持って働ける環境も必要です。そのためには、社員自身が、自分の担当職務において、意思決定ができる状態を作ること(それが決して「ベスト」である決断ではなかったとしても)、そして、そのスピードを上げることが重要だと私は考えています。


だからこそ、意思決定に至るまでに起こりうる不必要な作業を取り除き、メンバーやその他の関係者が対話したり、考えたりする時間に少しでも余裕を持たせたいのです。情報化社会と言われて久しいわけですが、この部分が、情報化社会における経営において、欠いてはならない点だと私自身は信じています。


つまり、上述の1が欠如していると、情報を求めている人が、あちこちデータを探しあぐねて時間を費やしてしまうばかりか、他者の時間を浪費したり、結果的に欲しいデータに辿り着けないことも発生します。


そして、1を可能にする大きな要素として、2があります。

2が欠如していると、活動により生成された情報や知見は、人に付随した状態になりがちで、その人がいなければ分からない・・・極端な場合は、その人の退職によって失われてしまう情報や知見が多くあるということになります。また、実践知がスパイラルアップしていくことも難しくなります。


このようなことが起きていたら、クリエイティブな仕事に集中することができなくなってしまいますよね。


私たちは、高度にコラボレーションが可能で、クリエイティブな職務環境を実現するために、この2つの課題解決に創業当初から取り組んでおり、行き着いたものが、情報アーキテクチャという手法の活用と、Confluenceというコラボレーションツールを用いた情報の構造化、記録の作成ということでした。



情報アーキテクチャとは何か


私が「情報アーキテクチャ」と言う技術に触れるきっかけを作ってくださった、尊敬するインフォメーション・アーキテクトであり、サイフォン社の代表でいらっしゃる大橋さんは、情報アーキテクチャを次のように表現されています。


センスメイキングするための技術: 情報の伝達コストを下げ、 人々の営みをより良くワークさせる 仕掛けをつくる専門的な技術

英語で表現するところのmake senceは「分かる」と翻訳されますが、そこに含まれているのは、意味づけし、納得すると言うような意味合いかと思います。


さらに、そのための「技術」と言う言葉がついているのは、そうすることができる体系だった方法があると言うことです。


複雑で、混沌とした状況を理解しようとする、あるいは意味付けしたり、納得しようとする行為は、実は、情報化社会になるずっと以前から、さまざまな人が取り組んできています。


それは、例えば、生物学の世界なども含まれます。


私たちは言語によって人に物事を伝え、また得た情報を理解するために言語を使って思考します。ところが、その言葉が表しているものの意味がどのようなものなのかは、人によって異なっていたり、自分自身でその言葉をあてがっているにもかかわらず、意味が明瞭ではないことすらがあります。個々の物や事象が一体どのような存在なのか、どのような意味があるのかといった概念と、その概念間のつながりを形成していくためにオントロジーという考え方があり、それは、情報アーキテクチャという技法が考え出される以前から発展してきているのです。


このオントロジーという考え方を含め、情報アーキテクチャには、玉石混淆のデータをどのように分類、統合し、人が意味を見出せる情報として表すのか、その情報をいかに有効に活用し得るのかということに対する技術的なアプローチ手法が含まれます。



そして、起きたことは?


さて、弊社の強力な戦力である・・・ここでは、仮にA社員と呼びましょう・・・が、突然新型コロナウィルスで寝込んでしまった時、私たちは、この先1週間の仕事のやりくりを考えました。


新型コロナウィルスに罹患すると、軽症な人もいるのでしょうが、多くの場合、起き上がれないほどの状態になる様で、プツリとA社員とはコンタクトが取れなくなりました。私たちは、A社員が担当していたプロジェクトに関する情報を、Cofluenceとタスクボード、予定表などから収集し、別の社員の予定を調整すると同時に、人手が足りない部分をパートナーにすぐに依頼しました。お客さまにも事情をご説明すると同時に、プロジェクトを遅らせることなく遂行することが可能である旨、お伝えしました。


これらのコミュニケーションがすぐに実現したのは、いちいち、誰かに聞いて回って、現状と今後のプランを確認する必要がなかったことと、日頃から素晴らしいパートナーの皆様に支えていただいているからです。


もちろん、慌ただしさはあったわけですが、たった4名で事業を行なっている中で、メンバー1名が急遽動けなくなる・・という事態が発生したことを思えば、相当な軽症だったと思います。


そして、もちろん、A社員の日々の愚直な仕事ぶりも証明されたと感じました。



緊急事態でなくても


今回は、緊急事態が発生したことで改めて気づいたことがいろいろとありました。

私たちのような小さな組織でなくても、人の流動性は確実に高まっていると同時に、今必要な能力、知見を、すぐに活かせるような体制を社内に準備することの重要性は、これからも高まっていくでしょう。


情報アーキテクチャの技術を用いた社内環境の整備、どこかでご紹介する機会も作りたいと思います。



 

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