リレーブログ#02 なぜ会議は時間通りに終わらないのだろう?:有意義な会議を行うための前提

最終更新: 5月18日

(このブログは、Graat社とのリレーブログ『チームとテクノロジーの幸福な関係』の記事として投稿しています。)



私たちの仕事の中で「会議」と名のつくものの占める割合は、どのくらいでしょうか?


昨今のテレワーク事情も合間って、移動時間が必要ない、会議室の予約も不要ということで、隙間なく会議が入ってくる状況になっている方も多いのではないでしょうか?


はい、私自身、そうです。(大汗)


あーなんか、今日は疲れたな・・と思うと、1日に5件も会議が入っていたこともありました。その間、パコソンの前から動けないのですから、本当に疲れます。

会議の「数」問題は、今日は扱いませんが、せめて、会議の時間を有効に使いたいと考えている方は多いのではないでしょうか?


「時間が有効に使えなかった」と感じられるのは、例えばこんな会議かもしれません。


  1. 決定するはずだったことが決まらない会議

  2. 意見がほとんど出てこない会議/意見を言うのが特定の人のみの会議

  3. なんの目的で開催されたかわからない会議

  4. 自分がなぜ参加者として呼ばれているのかわからない会議


書き出すと、色々パターンはありそうですね。


時間軸で考えると、3と4は、会議開催前に、すでに失敗ちゃってるケースです。

(自分もついやりそうなので、注意します。 汗)


さて、1と2は、どうでしょう?

本日のテーマ、「なぜ会議は時間通りに終わらないのだろう」に対して、「決まらない問題」と、「意見でない問題」は、非常に大きな影響があると思われます。


今日は、ここ1年、オンライン会議の開催回数が増えているだろう状況を踏まえて、意見が出なくて会議がうまく進まない、そして、決定すべきことが決まらないことの背景にある要素を吟味して、有意義な会議を開催するためのヒントを探っていきます。



活発で有意義な議論の前提になる3つのもの


会議の場には、様々な目的がありますが、人が集まって話あう場ですから、集まった人たちが持っている知識や情報、意見などを出し合って、何らかの結論に結びつけるか、あるいは、情報をやり取りすることで参加者それぞれがアイデアを得たり、状況を認知することを望んでいるのは間違い無いでしょう。


そして、会議を開催した結果、物事がなんらかの形で前進することを望んでいるはずです。


つまり、参加者各々が意見を出し、活発な議論が行われる必要があるのですが、そのためには、次の3つの前提が必要になると、私は考えています。






1: 会議以外のコミュニケーションの "場" がある


最初から、会議そのものの話でなくて申し訳ないのですが、実は、この点は非常に重要です。


時々、「会議で話す人がいつも決まっている。」「結局声の大きい人の意見で決まってしまう」などの理由から、会議のファシリテーション研修をお客様からご依頼いただくことがあります。研修をお引き受けする前に、必ず伺うのが、やはり、会議以外の場でのコミュニケーションの状況です。


一般的に、私たちは、話し言葉や書き言葉でやり取りをするわけですが、言語で表現できる事柄は、実はとても限られており、私たちはその人の表現している言葉や文章を聞いたり読んだりする時、自分自身の経験や知識を基に、その内容を常に補足したり、想像したりしています。職場の仲間や、家族、友人などとは、共通の経験や、普段交わしている会話を通じて、相手の表現していることは、「こういうことなのだな」という想定をしやすいケースは多くあり、相互理解がスピーディーに、かつ、齟齬なく進むこともあります。


他方で、例え同じ勤務先にいたとしても、前提となる共通体験や会話の量が極端に少ないと、会議の場では、話しが噛み合わなくなってしまうことも良くあります。


例えば、課長や部長など、マネジメント層の人たちが、会議の席で、お客様と日常的に接する機会の多いフロントラインの社員に対して、


「最近、お客様の要望の深堀ができていないことが問題なのでは無いか?」


という様な発言をしたとします。


日本語として、特に難しい言葉は見当たりませんが、「お客様」、「要望」、「深堀」、「問題」という言葉は、人それぞれ想定するものが違っている可能性があり、頭の中で描く状況は、だいぶ異なっている可能性があります。


マネジメント層が日常的に経営層と交わしているコミュニケーションの中で想定している問題点を、チームメンバーと会議の席で議論することは多いでしょうけれども、もし、「会議」という時間が唯一のコミュニケーションの場となっているならば、相互理解に時間がとられ、会議の時間内に想定していた成果を出すことは難しくなる可能性は高いでしょう


会議時間を延長することなく、アジェンダを完了させるためには、次の様な点を確認してみられてはどうでしょうか?


  1. 日頃から、マネジメントの考えていること、計画していることが、チームメンバーに開示され、相互理解がなされているか。

  2. チームの状況が具に理解できる様な周期的な振り返りや、コミュニケーションの時間が用意されているか。


これまで、こういった情報をやり取りする場が、必要な量、用意されていなかった場合、テレワーク環境になると、ますます状況が見えなくなり、相互理解に時間がかかる様になります。


これらの情報は、オンラインであったとしても実際に対話する時間を一定量とることが重要ですが、効率的に行うためのフレームワークや、非同期で行うことを支援する、ツールもあります。情報を効率的にやり取りできるテクノロジーも活用して、「言葉」で表現する内容を相互理解できる環境を用意して行きたいですね。


ちなみに、弊社では、SlackJiraConfluenceMiroGoogle スプレッドシートあたりが上述の情報共有に使われているツールだったりします(詳細はまたの機会に)。

2: 情報を構造化する思考方法、表現方法をトレーニングする


こちらも、弊社内で常にトレーニングを繰り返していますので、そのあたりをご紹介します。


私たちの社会が複雑に、そして変化のスピードが速くなればなるほど、1つの事象が及ぼす影響は広く波及することになります。「よくわからないな?」と感じる時は、その事象の原因や結果がどの様に波及していくのかが分かりにくいことが多いものです。


弊社では、システム思考の因果ループ図や、クリティカルに事象のつながりを吟味する教育ためのTOCなどの思考トレーニングを日常的に行っています。これからのビジネスシーンには必須の思考方法だと言っても良いでしょう。


また、会議の席では、考えたこと、知っていることを表現する力も重要です。


実は日本語そのものも、非常に論理的な構造で思考し、表現する言語なのですが、残念ながら、私自身は学校でそれを具体的に学んだ記憶がありません。

例えば、小学生の国語のワークブックでもこの様なものがあります。



弊社でも、このふくしま式のワークブックを全員でトレーニングしています。

小学生向けの問題集ですが、冒頭に、


国語力=論理的思考力。 この本は、「読解力、作文力、対話力」といったものを根本で支える論理的思考力を高めます。

という説明書きがある通り、私たちがいかに「適当に」日本語という言語を扱っているかを思い知らされる様な内容で、これが小学生向けかと思うと、正直、びっくりしました。


特に昨今のオンライン事情の中で、社内SNSなど、「書き言葉(作文力)」は、人に情報を伝える力として重要度が急上昇しているかと思います。伝わりやすい表現方法を身につけたい方におすすめします。



3: 言える雰囲気を作る


時々、お客様企業のオンライン会議に参加すると、全員がカメラオフ、ミュートの状態で待機されていて、真っ黒な画面に緊張感が走っている自分を認知したりすることがあります。対面での環境でもそうですが、言葉を発しにくいオンライン上での会議の場合は、特に、「雰囲気作り」は重要な側面があります。


では、「雰囲気」を作っているものは何でしょうか?


実は、この雰囲気は、私たちの感情が生み出しているものだと言えます。


例えば、楽しくメンバーとおしゃべりしていた部屋に、ものすごく不機嫌なメンバー1名が入ってきました。すると、さっきまで楽しかった気持ちが、急に緊張感に溢れたものに変わった・・という経験をしたことが無いでしょうか?


これは、脳のミラーニューロンという神経細胞の働きと言われています。


会議に参加する時、自分自身の気分を変える力は、リーダーやマネジャーの能力の1つと言えるかもしれません。


会議の場で、リラックスして思考し、例え他者と異なる意見だったとしても率直に発言できる空気感を作るのは、もちろんそれまでの関係性や、マネジメントのポリシーによるものも大きいですが、1人1人の気持ちは伝播するのだということも、ぜひ覚えておいていただければと思います。


参考:感情は伝播する?ポジティブに振舞うべき理由


オンライン会議において、私が心がけているのは、まずは、元気に、参加者の方のお名前を呼んで、「〇〇さん、こんにちは〜」と挨拶することです。この一言で、だいぶ空気感が変わりますし、参加者側も、「あ、声を出していいんだな」と言う感覚になります。



終わりに


今日は、リレーブログのお題、「なぜ会議は時間通りに終わらないのだろう?」というテーマにおいて、有意義な会議を行うための3つの前提をご紹介しました。


どれも、弊社内で取り組んでいるものですが、特に3番目、ポジティブな気持ちで会議に参加すること。これは、私自身が最も注意していることの1つです。


嫌なことがあったり、納期が迫っている仕事が目の前にあると、つい攻撃的な発言になってしまったり、そもそも表情が強張ってきたりします。そんな時は、鏡に向かって笑ってみるとか、美味しいチョコレートを食べてみるとか(笑)、些細な工夫もありますが、一番効果的なのは、不機嫌な自分に気づくことです。


ああ、私、今、ちょっとイライラしている。


それに気づくことで、自分の気持ちを切り替えることができます。


会議が楽しすぎて、時間通りに終わらないなんてことも、実はあったりもしますが(笑)、まぁ、そっちは改善の方法は色々とありますので。ご参考になれば。



次回は、Graatの浅木さんが、会議のテクニカルな面について、教えてくださる予定。とっても楽しみです!

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