テレワークを成功に導く方法3:自律的な活動を支える情報

最終更新: 7日前

こんにちは。コラボレーション研究家の吉田裕美子です。


今日は、テレワークを成功に導く方法についてお伝えする3回目。自律的な活動を支える情報とはどの様なものかを確認していきたいと思います。


チームメンバーに、自律的に活動して欲しい・・・と言う要望を、リーダーやマネジャーから聞く様になって久しいですが、テレワークを活用する様になると、ますますその重要度が高まっていることを感じているマネジャーは多いのではないでしょうか?


見張ってないとサボる恐れがあるので、ガチガチな管理をしなければ・・そんな声も、テレワークが開始された当初は聞かれましたが、そんなに管理しても、生産性は上がらないし、社員が不安になるだけで、良い効果は現れないでしょう。


弊社がお客様のテレワーク支援を行う中で、チームの自律的な活動を阻害する大きな問題の1つとして、情報不足と、情報の整理の仕方が決められていないという状況があることに気づきました。


テレワーク環境下では、セルフマネジメントが求められる


テレワーク環境下においては、そばにチームメンバーや上司がいない状態になります。この時発生するのが、双方に必要な情報の不足です。


昨年、テレワークが一斉に開始された際、部下の働きぶりを管理する目的の様々なツールが紹介されているのを私も目にしました。


ここでお伝えしたいのは、「働きぶりを管理する」目的での情報ではありません。メンバーが、業務時間中にちゃんと着席しているか、何時間、仕事に費やしているかということは、それが長くても、短くても、マネジメント側は管理者として気になることではあると思います。しかし、この管理が強まりすぎると、マネジャーの仕事が「人の管理」になってしまい、本来行わなければならない、戦略的に仕事を進めるための様々な支援や、長期視点での分析や計画に手が回らなくなってしまいます。


テレワークにおいては、チームメンバーの状態は、朝会やふりかえりで相互に理解し合い、心配性のマネジャーの方々も、管理・・いえ、監視のようにならない様にしましょう。逆に、テレワークにおいては、チームとして自律的に仕事に取り組むセルフマネジメント・チームとなる環境を整えていく必要があります。


セルフマネジメント・チームにまず必要なものは、意思決定するための情報です。これまで、企業内ではまだまだ上位層が意思決定し、指示をチームメンバーに出すという形のマネジメントを多く行ってきたかもしれません。しかし、過剰な管理を手放すためには、今までわざわざ公開してはいなかった、マネジャー層のみが把握していた情報も、メンバーに開示していくことと、その情報を用いて、マネジャーがどの様なプランを立てているのかも、メンバーと相互理解していくことが必要になります。


星野リゾートの星野社長が、自社の経営に活かしているということでとても有名になった、『1分間エンパワーメント』という書籍には、こんな記述があります。


・・・つまり正しい意思決定をタイムリーに行うのに必要な正確な情報を、すべての社員にシェアすることが必要なのです。







意図して隠しているわけではないにしても、メンバーが意思決定のために必要となる情報は何で、その正確な情報がタイムリーに共有されているかを確認してみましょう。場合によっては、マネジャーから口頭で提供されるのみの、特定の階層だけが参加するミーティングで決定した事柄が、セルフマネジメントの大きな障害になっていることもあります。



開示した情報を活用するためには、整理する技術が必要


これまで、組織の階層ごとに把握している情報が異なっており、ヒエラルキーの上位層が自分たちの持っている情報をもとに、指示を出している様な環境で職務を行っていた場合、上述の様な情報開示を行うと、双方向に流れる情報量が急に増えるという状態になります。いえ、増えなくてはならない状態になるわけです。


なぜなら、それぞれのチームメンバーが個別に意思決定しつつ、テレパシーでお互いの決定事項を知り、チームとして活動するなんていうことはできないからです。(笑)


今まで、口頭で行っていたり、紙、ドキュメント、メールで行っていた情報共有が、テレワーク環境下でやりとりが難しくなるのは、場所が離れているという理由だけでなく、働き方がよりセルフマネジメントになっていく必要があるからです。つまり、階層構造は緩やかにフラットな方向に変化していき、その働き方に合った情報の流れが形成される必要があります。


この様な環境に合ったツールとして、SlackやTeamsのチャット機能の様なものを導入された組織もあるでしょう。ところが、情報の流れを支援するツールだけでは、人が必要な情報に、タイムリーにたどり着くことの難しさは完全には改善されません。


タイムリーにたどり着くということに関して、皆さんがきっと経験したことのある、こんな状況を思い起こしてみてください。


初めて入ったスーパーマーケットで買い物をしようとすると、どこで何を売られているか分からなくてうろうろ探し回ったことはないでしょうか?スーパーでは、様々な販売物がカテゴリごとに分類され、どこに何があるのかわかる様な標識が掲げられています。私たちは、その分類と標識を頼りに、自分が欲しいものがどこにあるか検討をつけて探しに行きますが、慣れていない場所では、簡単に欲しいものが見つからないという様なことがよく起きます。これはスーパーで売られているものが非常に多種多様であることと、分類の仕方、棚の構造、ラベリングが、お店によって少し違っているからです。


情報も同じ様に、メンバーが情報にたどり着きやすい分類やカテゴリへの名前づけが必要で、この様なことをする技術を情報設計と呼びます。


先日、この辺りの分類方法の1つのやり方について、こちらの記事に書きましたので、参考にしていただけたら・・と思います。


リレーブログ#04 テレワークでの情報共有:フロー型の情報とストック型の情報


これからのマネジメントに必要なこと


テレワークを実施しているかどうか、あるいは今後も続けていくかどうかに関わらず、社会は、Society 5.0の方向に向かってデジタル化が進んでいくことは避けられない現実です。その際に必要になるのが、デジタルプラットフォーム上で、組織を超えた情報のやりとりやリソースの相互利用をシームレスに行う環境です。


今現在は、目の前にある問題に対処するための、テレワーク導入かもしれません。しかし、ここで本腰を入れて社内のマネジメント体制をテレワークに適応していくことは、その先のSociety 5.0、DXということのベースになっていくことは間違いありません。


つまり、私たちのチームは、テレワークはそんなに行わないから・・という理由で、対応を先送りしてしまうと、デジタル化に大きくシフトしていく社会の中で取り残されていくことにもつながってしまう可能性が高いと言えます。


ITツールや人事労務に関するルールが整えられたら、すぐにでもテレワークで効果生の高いチームマネジメントにシフトし、情報開示と情報設計に取り組むことをお勧めします。


勉強会のお知らせ

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日時:6月29日 19:00〜21:00

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